iPhone 16 Proを購入しましたのでレビューします。iPhone 16 Pro MaxではなくiPhone 16 Proを選んだ理由は私はあまり手が大きくないのでコンパクトな方が良かったからです。
今年はiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Maxの間でカメラの仕様に違いはないので好きなサイズを選べます。
- 豊富な対応バンド
- 画面占有率の高さ
- eSIM×2に対応
- USB 3.2 Gen 2×1対応
- IEEE802.11be(Wi‑Fi 7)対応
- 120Hzのリフレッシュレートに対応
- 使いづらいカメラコントロール
- 5G FR2(ミリ波)非対応(日本版)
iPhone 16 Pro
スペック
OS | iOS 18 |
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カラー | ブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ナチュラルチタニウム、デザートチタニウム |
SoC | Apple A18 Pro ヘキサコア |
ディスプレイ | 6.3インチ 2,622 x 1,206 有機EL 120Hz Dynamic Island、広色域ディスプレイ(P3)、触覚タッチ、最大輝度1,000nt(標準)、最大輝度1,600nt(HDR)、最大輝度2,000nt(屋外)、耐指紋性撥油コーティング |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128/256/512GB/1TB |
カメラ | リアカメラ 超広角(1/2相当) 4,800万画素 F/2.2 120°視野角 リアカメラ 広角 4,800万画素 F/1.78 リアカメラ 望遠(5倍相当) 1,200万画素 F/2.8 20°視野角 3Dセンサーシフト光学式手ぶれ補正(望遠)、センサーシフト光学式手ぶれ補正(超広角、広角)、True Toneフラッシュ フロントカメラ 1,200万画素 F/1.9 自動手ぶれ補正 |
サイズ | 高さ149.6mm 幅71.5mm 厚さ8.25mm |
重さ | 199g |
バッテリー | 3,582mAh |
急速充電 | USB PD(23W) |
ワイヤレス充電 | MagSafeワイヤレス充電(最大25W)、Qi2(最大15W)、Qi(最大7.5W) |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be Wi‑Fi 7 2×2 MIMO |
対応周波数 | 5G Band FR1 n1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n14/n20/n25/ n26/n28/n29/n30/n38/n40/n41/n48/n53/ n66/n70/n71/n75/n76/n77/n78/n79 FDD-LTE Band 1/2/3/4/5/7/8/11/12/13/14/17/18/19/ 20/21/25/26/28/29/30/32/66/71 TD-LTE Band 34/38/39/40/41/42/48/53 W-CDMA Band 850/900/1,700/2,100/1,900/2,100MHz GSM 850/900/1,800/1,900MHz 4×4 MIMO対応5G(sub-6 GHz) 4×4 MIMOとLAA対応ギガビット級LTE |
SIMスロット | nano-SIM×1 eSIM×2 |
Bluetooth | Bluetooth 5.3 |
USBポート | USB Type-C 10Gbps(USB 3.2 Gen 2×1) |
センサー | Face ID、LiDARスキャナ、気圧計、ハイダイナミックレンジジャイロ、高重力加速度センサー、近接センサー、デュアル環境光センサー |
Apple Pay(FeliCa) | 対応(予備電力機能付きエクスプレスカード) |
防塵/防水 | IP68(最大水深6メートルで最大30分間) |
付属品 | USB-C充電ケーブル、SIMピン |
パッケージ
iPhone 15 Proと同じく白地に製品のイメージが載ったいつものパッケージです。
今回はApple Storeで機種変更で購入したのでミシン目を切り離して既に開封済みです。パッケージ裏側には製造番号、モデル名などの各種情報が載っています。
今までと同じく箱を開けるとiPhone 16 Pro本体が見えて来ます。
iPhone 16 Proを退かすと付属品が見えてきます。更に付属品が減ったのでついている物はSIMピンとケーブルだけです。ケーブルは布巻きで以前のケーブルに比べると質感はいいです。
充電器
iPhone 16 Proは私が計測した限り約23Wの急速充電に対応しています。MagSafeワイヤレス充電では25Wに対応しているのでACアダプター(充電器)は30W対応の物を購入するのがいいでしょう。
外見
iPhone 12シリーズから続くフラットでエッジが目立つデザインになっています。ちなみに私が購入したのは新色のデザートチタニウムです。
参考 iPhone 12 Pro レビュー Antutuベンチマーク·ネットワーク·外見をチェック
上部側面にはアンテナラインが一本あるくらいで他には何もありません。
下部側面にはスピーカー、マイク、USB Type-Cポート、マイク、アンテナラインと並んでいます。アンテナラインで穴の数が左右対称になってないのはすわりが悪いです。
右側面にはアンテナライン、サイドボタン、カメラコントロール、アンテナラインがあります。
左側面にはアンテナライン、アクションボタン、音量ボタン、SIMスロット、アンテナラインが並んでいます。側面はマット系の仕上げですが半ツヤっぽい感じで割と光沢があります。
iPhone 11 Proから続く独特なカメラ形状です。カメラ周りのサイズはiPhone 15 Proとあまり変わりません。
サイズ比較
同じ6.3インチのディスプレイを搭載するGoogle Pixel 9 Proと並べるとこんな感じです。同じインチでもアスペクト比が違いますのでサイズ感も割と差を感じます。ベゼルはiPhone 16 Proの方が細いです。
ディスプレイ
正直今のスマートフォンはどれも有機ELでまた広色域のディスプレイを搭載しているので十分画面はキレイです。
ハイエンドモデルとの大きな差は最大輝度でしょう。具体的にはiPhone 16 Proのスペックは最大輝度1,000nt(標準)、最大輝度1,600nt(HDR)、最大輝度2,000nt(屋外)となっています。状況で最大輝度に差があるのは焼き付き防止の為だと推察されます。
屋外で使う場合最大輝度が有機ELは低いので液晶が見やすいと言うのは完全に過去の物となっています。
持ちやすさ
持ちやすさはエッジが立ったデザインなのでやはりあまりよくは有りません。大型化しているハイエンドモデルとしては比較的小型な6.3インチなので横幅の面では有利かと思います。
199gと画面が大きくなった分iPhone 15 Proの187gに比べて12g重くなっています。重たいとまでは言いませんが軽くは有りません。
ベンチマーク
3DMark
Wild Life Unlimitedスコア | 17,834 |
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Wild Life Extreme Unlimitedスコア | 4,330 |
Geekbench 6
シングルコアスコア | 3,359 |
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マルチコアスコア | 8,248 |
GPU(Metal)スコア | 32,994 |
ネットワーク
VoLTEはdocomo VoLTE、au VoLTE、SoftBank VoLTE、Rakuten VoLTEのすべてが使えます。
eSIMが2つ同時に利用できるのは便利です。一気にeSIMが普及したのでこの点はメリットとだと思います。
Wi-Fi 7
iPhone 16 ProからWi-Fi 7に対応しました。上記の結果はアクセスポイントにTP-Link Archer BE805を使って測定した結果です。iPerfは10GbEのネットワークカードを取り付けたSynology DiskStation DS1821+を相手に測定しています。
Wi-Fi 6Eでも利用できますが6Ghzに対応したのはDFSを気にしなくていい点やまだ利用者が少ない為使用周波数が被らない面でいいです。
カメラ
カメラの設定は基本的にはオートで撮っています。写真をクリックすると元のサイズで写真が見れます。フォトグラフスタイルは標準設定でLEDライトはオフに設定しています。
どのカメラで撮影しているかはExif情報を見れば分かると思いますのでそちらで確認ください。
ビル①
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/1167 sec, ISO50)
ビル②
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/2762 sec, ISO64)
ビル③
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/700 sec, ISO50)
夜景①
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/5 sec, ISO800)
夜景②
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/9 sec, ISO1000)
夜景③
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/4 sec, ISO400)
夜景④
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/4 sec, ISO1000)
夜景⑤
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/25 sec, ISO2000)
夜景⑥
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/25 sec, ISO1250)
夜景⑦
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/14 sec, ISO800)
夜景⑧
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/20 sec, ISO2500)
都庁(夜)①
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/13 sec, ISO1250)
都庁(夜)②
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/17 sec, ISO1000)
都庁(夜)③
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/9 sec, ISO500)
都庁(夜)④
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/25 sec, ISO2000)
町並み(夜)①
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/33 sec, ISO1600)
町並み(夜)②
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/25 sec, ISO800)
町並み(夜)③
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/17 sec, ISO640)
町並み(夜)④
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/20 sec, ISO2000)
町並み(夜)⑤
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/50 sec, ISO640)
町並み(夜)⑥
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/50 sec, ISO400)
町並み(夜)⑦
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/33 sec, ISO250)
町並み(夜)⑧
Apple iPhone 16 Pro (15.659999847383mm, f/2.8, 1/33 sec, ISO640)
BLTサンドイッチ
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO125)
サラダランチセット
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/100 sec, ISO125)
ロースカツ定食
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/121 sec, ISO80)
ハンバーグ
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO200)
サラダ
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO100)
ラーメン
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/50 sec, ISO320)
つけ麺
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/100 sec, ISO64)
プリン
Apple iPhone 16 Pro (2.2200000286119mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO50)
パンケーキ
Apple iPhone 16 Pro (6.7649998656528mm, f/1.78, 1/100 sec, ISO100)
食事を撮る時マクロが自動的に有効になっている写真と広角で撮影されている写真に分かれています。メインカメラだとボケるので画質は落ちますが全体にピントがあった写真がいい場合は超広角から切り出しのマクロの方がいいでしょう。
BLTサンドイッチ、サラダランチセット、パンケーキは同じ場所で撮影しましたが明らかにホワイトバランスがおかしいです。同じタイミングで撮影したGoogle Pixel 9 Proでは問題なかったのでオートホワイトバランスは駄目な時もある感じです。
2倍はデジタルズームなので載せなくてもいいかなと思いますがせっかく撮ったので一応載せます。
これはiPhone 16 Proに限りませんが窓ガラス越しに撮るといまのスマートフォンはカメラ部が大きく窓ガラスに密着できず、超広角のカメラが搭載されているので映り込みが目立ちます。
カメラコントロール
iPhone 16 Proの目玉機能のカメラコントロールを紹介します。Xperiaシリーズにも似たようなシャッターボタンが有りますがより高機能です。
具体的な機能はカメラコントロールを押すことでカメラを起動する。カメラのアプリを起動した状態でクリックで撮影する事や露出、被写界深度(F値)、ズーム、使用するカメラ、スタイルの変更が可能です。
押し込みが割と固くブレそうになります。また、カメラコントロールの位置が真ん中に寄りすぎていて横持ちした時に指を自然な位置に置けません。
露出、被写界深度(F値)、ズーム、使用するカメラ、スタイルの変更を切り替えるのにダブルタップ、調整にスライドと繊細な操作を要求されて正直画面で操作した方が速いのでカメラを起動するくらいにしか活用していません。
そもそもスマートフォンのカメラで細かく調整する人はあまりいないと思います。カメラの切り替えは使うと思いますがスライドして操作より画面をタップした方が速いです。
アクセサリー
フィルム
ガラスフィルムはベゼルが狭くなった事で黒縁があるタイプだと画面の端を多く覆ってしまうようなので全面透明タイプの物にしました。
全面が透明なタイプなので表面を完全に覆ってはいませんがディスプレイ表示部の約0.7mm外側程まではあるので十分ではないでしょうか。
角の部分を拡大するとこんな感じでそれなりに際に近い部分まで覆えています。
指紋の着きづらさや滑りは値段なりかなという感じでDragontrailやGorilla Glassを使用した1枚2、3千円位するガラスフィルムと比べると若干落ちますがそこまで差がある訳ではないです。
ケース
ケースはカメラコントロール部分にサファイアクリスタルを採用した純正ケースにしようかと思いましたが流石に高価ですしレザーケースは廃盤なので薄いケースなら段差も気になりづらいかと考えそちらにしました。
具体的にはSimplismのAIR-REALというケースを購入しました。
ハードケースですが側面下部の開口部は少なくUSB Type-Cポートぐらいに抑えられています。
上部は特に何も有りません。上部角の部分は張り付きが出てしまっています。
サイドボタンの部分は少し出っ張りがあり、切り欠きがあることで押せるようになっています。カメラコントロールの部分は開口しています。
アクションボタン、音量ボタンの部分がひとかたまりで出っ張っていてこちらも切り欠きでボタンを上から押せるようになっています。
ケースを着けた状態ではこんな感じです。カメラ部分もレンズ近くまで覆っているのは珍しいかなと思います。
ピッタリサイズのケースで厚みが薄いので取り外しはかなりやり辛くまた、USB Type-Cポート付近が細く何度が取り外ししているうちに折れました。
0.6mmと多少の傷は防げそうなケースであまりサイズが変わらない部分はいいですが耐久性は微妙です。
まとめ
iPhone 16 ProのアピールポイントはApple Intelligence(日本ではまだサービス未開始でiPhone 15 Proシリーズも対応)とカメラコントロール、よりベゼルレスにと言ったところでしょう。
売りのカメラコントロールがイマイチ使い勝手がいいとは言い難いのとApple IntelligenceはiPhone 15 Proシリーズ、iPhone 16シリーズでも対応なのでiPhone 16 Proでなければいけないと言う要素は薄いかなと思います。
単体で見れば悪くはないですが変更点が少ないのでマイナーチェンジ感があります。
強いて言うなら望遠カメラが5倍なので大型モデルじゃないiPhoneでより望遠なカメラが欲しかった人は今年のモデルがいいと思います。
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