UQ Mobileが販売する「arrows M04 PREMIUM」を借りたのでレビューしてみます。「arrows M04 PREMIUM」は「arrows M04」のUQモバイルでのバリエーションモデルでスペックが少し強化されています。
具体的にはストレージ容量が16GBから32GBへ、メモリー容量が2GBから3GBに増えています。それ以外の違いとしてカラーに限定色のレッドがあります。
参考 富士通「arrows M04」を発表 ステンレスフレームを搭載
arrows M04 PREMIUM
スペック
メーカー | 富士通 |
---|---|
カラー | ブラック、ホワイト、レッド |
サイズ | 高さ:約144mm幅:約71mm厚さ:約8.0mm |
重量 | 約148g |
OS | Android7.1 |
ディスプレイ | 約5.0インチ 720×1280 HD |
CPU | Qualcomm Snapdragon 410 クアッドコア |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
SDスロット | microSDXCまでの対応 |
カメラ | リアカメラ 約1,310万画素 フロントカメラ 約500万画素 |
バッテリー | 2,580mAh |
SIMスロット | nano SIMスロット |
対周波数帯 | GSM:850/900/1800/1900MHz 3G :Band1/5/6/8/19 LTE:1/3/8/19/26 |
VoLTE | au VoLTE対応 |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n |
Bluetooth | 4.1 LE |
防水/防塵 | IP68 |
お財布ケータイ | 対応 |
テレビ機能 | ワンセグに対応 |
付属品 | ACアダプタ、取扱説明書、保証書 |
外見
外見は正直なところチープな感じは有ります。デザインの基本ラインはarrows NX F-01Jの分割されたデザインと似た感じの印象を受けます。
arrows NX F-01Jではカラーも分けていますが、色は同じでつや消し、光沢と側面を2つの仕上げ方に分けているのが特徴かなと思います。
ディスプレイは割れ防止の為に画面保護フレームが少し出っ張っている事が分かると思います。また、画面も2.5D加工ではなく平面になっています。
ボタンは個人的に似ているなと思ったのは音量ボタンがXperia Z4までの電源ボタンに、電源ボタンは凹む形ではなく出っ張る形ですがXperia Z5以降の電源ボタンに似ている気がします。
ボタンは遊びが大きいのとカチと言う感じではないのでちょっと安っぽい感じです。
背面側もつや消しでロゴがarrows M04 PREMIU、Made in Japanと入っています。それと管理用のシールで隠れてしまっていますが富士通のロゴも真ん中にあります。
最近のスマートフォンとしては珍しくストラップホールがあります。私はストラップは着けないので有難くはないですが、ストライプを付ける方はストラップをケースに着けなくても直接付けられるので良いかなと思います。
上側はイヤホンジャックとワンセグ用のアンテナが有ります。
テレビの為のアンテナがイヤホンジャックに挿すタイプで済まされている中でアンテナ内蔵なので緊急時にも直ぐにテレビを見ることが出来ます。
説明書
こう言ったスマートフォンの説明書は簡易的な物が多くてあまり初心者には分かりづらい事が多いと思いますが、かんたん操作ガイドは詳しい内容でスマートフォンの画面を使って説明しているので分かりやすいと思います。
特に感心したのはフリック、タップ、スライドなど言ったスマートフォンの操作の名称が説明してある点です。私も最初にAndroidタブレットを購入した時は說明の用語がわからなかったのでとても親切だと思います。
初期設定も詳しく書いてあります。
今までにAndroidのスマートフォンを使っていればarrowsの独自部分以外はそこまで必要ないとは思いますが親切で良いと思います。
また、ある程度多めの内容では有りますが要点に絞っていてやたらと長かったり、厚かったりしないので考えて作られています。
ソフトウェア
富士通のスマートフォンを買うのはF-02Eを買った時以来でしょうか。
見た目は青が基調なっている感じで爽やかに感じます。クイックセッティングパネル周りのデザインはAOSPとほぼ変わらない感じです。
独自機能はそれなりに多く、スライドインランチャーやなぞってコピー、伝言メモ、合わせるボイスなど便利な機能も有ります。
設定画面は通常のリスト表示に加えてタイル表示もあります。
便利機能
伝言メモは簡易留守録機能です。SIMフリースマートフォンだと搭載している機種が少ない中便利な機能で良いです。
留守録機能が付いていない機種が多いのは海外ですと通話の録音が違法な国がある為でしょうか。
順番が前後しますが自動通話メモと言う機能で通話の録音も可能です。
あわせるボイスや響きカットなど快適に通話する機能も充実しています。
スライドインランチャーはホーム画面に戻らなくてもランチャーに登録したアプリを起動出来ます。個人的にはサブランチャーを使うなら使い慣れたものが良いので使わないかなと思います。
キャプチャーメモはスクリーンショットを簡単に撮れまた加工も直ぐに出来る機能です。
なぞってコピーは普通ではコピーできない文字列を恐らくOCRを使ってコピーする機能になります。少し使った限りでは認識精度も高く便利でした。
ナビゲーションバーではいつでもズームとスライドディスプレイのボタンを追加出来ます。
いつでもズームは画面を拡大する機能です。
スライドディスプレイでは画面表示を下に寄せたり、左端、右端に寄せられます。
端に寄せる時は縮小表示のスマートフォンが多いと思いますがarrows M04 PREMIUMでは縮小表示ではなく、ディスプレイは寄せた分だけ見えない部分がカットされそのまま表示されます。
この点は良し悪しがあると思いますが操作という面ではボタンが縮小されないの押しやすいです。逆に言うと見えない部分が大きく出来ます。
プレインストールアプリ
arrows M04 PREMIUMはUQ MobileのモデルなのでUQ用のアプリが入っています。それ以外は電話やメールなどの基本的なアプリとバックアップ系のアプリがプリインストールされています。
メモリ、ストレージ
メモリ、ストレージ共に容量アップの効果で余裕があります。メモリーは1.7GBも空き容量が有るのでアプリが落ちることが2GBのarrows M04に比べて減ると思います。
ストレージも16GBだとアプリぐらいしか本体に入れられないですがarrows M04 PREMIUMならある程度はアプリ以外も入れられます。
ベンチマーク
今回もAntutu BenchmarkとGeek Benchmarkで測定しました。
Antutu Benchmark
総合スコア | 26635 |
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3Dスコア | 1690 |
UXスコア | 11984 |
CPUスコア | 10530 |
RAMスコア | 2631 |
Geek Benchmark
シングルコアスコア | 557 |
---|---|
マルチコアスコア | 1527 |
参考Snapdragon 430(Moto G5)
今回もAntutu BenchmarkとGeek Benchmarkで測定しました。
Antutu Benchmark
総合スコア | 45331 |
---|---|
3Dスコア | 9393 |
UXスコア | 16999 |
CPUスコア | 14306 |
RAMスコア | 4633 |
Geek Benchmark
シングルコアスコア | 626 |
---|---|
マルチコアスコア | 2593 |
ベンチマークの数値は全体的に低い事が分かると思います。
スコアの通り実使用でも読み込みの遅さやカクツキを感じます。
カメラ
カメラ機能
あまり変更できる項目は多くないです。露出とホワイトバランス程度しかありません。HDR設定がありますが有効にすると露出とホワイトバランス、フラッシュが変更できなくなります。パラノマとQRコードのモードがあります。
カメラ作例
適当に撮ってみました。HDRが一部有効な写真がありますがEXIFに情報が残るかと思っていたのでちゃんと記録してない為どれが有効か分かりません。白飛びが少ないのが有効になっているものだと思います。画像はクリックで元のサイズで見れます。
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/192 sec, ISO50)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/343 sec, ISO50)
Apple iPhone 8 (3.99mm, f/1.8, 1/480 sec, ISO20)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/287 sec, ISO32)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/199 sec, ISO32)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/100 sec, ISO100)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/100 sec, ISO64)
Apple iPhone 8 (3.99mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO32)
Apple iPhone 8 (3.99mm, f/1.8, 1/120 sec, ISO32)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/83 sec, ISO32)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/83 sec, ISO40)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/33 sec, ISO125)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/50 sec, ISO320)
Apple iPhone 8 (3.99mm, f/1.8, 1/24 sec, ISO40)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/24 sec, ISO32)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/40 sec, ISO40)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/50 sec, ISO50)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/50 sec, ISO50)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/120 sec, ISO50)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/25 sec, ISO400)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/33 sec, ISO320)
Apple iPhone 8 (3.99mm, f/1.8, 1/15 sec, ISO64)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/10 sec, ISO80)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/25 sec, ISO400)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/33 sec, ISO250)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/17 sec, ISO800)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/10 sec, ISO100)
HUAWEI P10 Lite WAS-LX2J (3.83mm, f/2.2, 1/25 sec, ISO400)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/33 sec, ISO250)
motorola Moto G5 (3.59mm, f/2, 1/17 sec, ISO800)
FUJITSU arrowsM04-PREMIUM (3mm, f/2, 1/10 sec, ISO100)
使用感
スピーカーの音はかなり悪い気がします。
外見の項目でも少し触れていますが、音量ボタンがマイナスとプラスが別れたタイプでよくあるシーソータイプのボタンではなく、外見も同じなので手探りで押すと押し間違えます。また、音量ボタンの間隔が広めなのも押しづらく感じます。
SIMフリーのスマートフォンなのにSIMカードを再起動しないと差し替えられないのはちょっと減点かなと感じます。
動作はSnapdragon 410搭載と言う事もありワンテンポ遅れる感じが有ります。
Snapdragon 410は性能的には4年半ぐらい前のハイエンドSoC、Snapdragon 600とあまり変わらないぐらいの性能で当然アプリが実用に足りないぐらい遅いと言う訳では無いですが、今のハイエンドSoCやミドルレンジSoC搭載のスマートフォンに触れていると不満があります。
Snapdragon 430ぐらいになるとミドルローでは有りますがそこそこ快適に使えます。Snapdragon 625クラスですと動作としては大体の方は満足する事が多いと思います。もう少しハイクラスのSoCを積んで欲しかったと言うのが動作についての感想です。
ポケモンGOですとジム戦以外は普通に遊べますがカクつきが有りあまり快適に遊べません。
電池持ちはあまりテスト出来ていないのでスリープ時のものを書くとWi-Fi、GPS on、Bluetooth offの状態で1時間に0.2%程度です。ほぼアプリを入れていないので参考になるかは微妙ですが一応書いておきます。
防水性能
売りの一つの防水性能はIPX8でこれは以前のモデルと変わりませんが泡タイプのハンドソープや食器用洗剤で洗える事がテストされています。
メーカーがテストした泡タイプのハンドソープや食器用洗剤だけなのですべてのもので大丈夫と言う保証はありませんが良いことだと思います。
耐衝撃性能
1.5mの高さからコンクリートへの落下試験に合格していて耐衝撃性能も高い様です。構造での工夫は0.3mm画面保護フレームが画面より出っ張っているので落下時に画面が接触しづらいくなっています。
内部の両側壁にステンレスフレームを追加する事で曲がりにくく歪みにくいボディを実現します。
ボディ全体の剛性を高め、曲げ耐性を向上させるため、内部のフロントホルダの厚みを以前の機種に比べ厚くしました。
背面のコーナー部分を丸くすることで落下時の衝撃を分散させます。
SIMロックに付いて
UQモバイルのスマートフォンはSIMロックはiPhone SE以外掛かっていないはずですが一応検証しました。
試した結果はau、Y!Mobile、ドコモすべてに問題なく使用できました。Y!Mobile、ドコモでの通話の際にもLTEのままで3GにならなかったのでおそらくY!Mobile、ドコモのVoLTEにも対応しているようです。
また、auの文字列が含まれている場合がAPNが保存出来ない場合がある機種も存在するようですが、特に保存できないと言う現象はありませんでした。
APNはUQモバイルのもの以外は確認した限りでは登録されていませんので自分で登録をする必要がありました。
まとめ
ステンレスフレーム、フロントホルダーを採用した丈夫な構造や2.5D系のガラスにアールを付けたデザインが流行る中質実剛健な画面保護フレームを立てた画面が割れづらい工夫など富士通らしさが有ります。
ソフトウェア面ではおそらく欲しい方が多い簡易留守番電話機能を搭載しているなど悪くはないと思います。
残念なのは繰り返しになりますがSoCにSnapdragon 410を採用している点です。
競合機種になるAQUOS sense/sense Lite(SH-M05)がSnapdragon 430搭載し更に解像度をFHDに上げている中あまりarrows M03から進化が感じられません。
全体的に初心者を意識している印象です。また、補助をする機能が多く搭載されています。結論としてはライトユーザー向けの機種なのかなと思います。
arrows M04 PREMIUM
arrows M04
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