注目のスマートフォン、「Galaxy Fold(SCV44)」を購入したのでレビューします。「Galaxy Fold(SCV44)」の最大の特徴は言うまでもない気がしますが折り畳み可能なディスプレイです。
Galaxy Fold(SCV44)
スペック
OS | Android 9.0 Pie |
---|---|
カラー | スペースシルバー |
SoC | Qualcomm Snapdragon 855 |
ディスプレイ | メイン 約7.3インチ 2,152×1,536 QXGA+ 有機EL カバー 約4.6インチ 1,680×720 HD+ 有機EL |
メモリー | 12GB |
ストレージ | 512GB |
バッテリー | 4,380mAh |
急速充電 | USB PD、AFC |
ワイヤレス充電 | Fast Wireless Charging 2.0、WPC、PMA、Wireless PowerShare |
カメラ | リアカメラ 1,600万画素 超広角 123度 F2.2 リアカメラ 1,200万画素 広角 77度 OIS F1.5/F2.4 リアカメラ 1,200万画素 望遠 OIS 45度 F2.1 フロントカメラ 1,000万画素 80度 F2.2 フロントカメラ 800万画素 85度 F1.9 カバーカメラ 1,000万画素 80度 F2.2 |
サイズ | オープン時 約W118×H161×D6.9 mm(最厚部 7.6mm) クローズ時 約W63×H161×D15.7 mm(最厚部 17.1mm) |
重さ | 約276g |
ネットワーク | WCDMA Band 1 FDD-LTE Band 1/3/28/26/28 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac MIMO |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 |
ANT+ | 対応 |
SIMスロット | nanoSIM×1 |
USBポート | USB Type-C |
センサー | 指紋センサー、ジャイロセンサー、近接センサー、加速度センサー、地磁気センサー、気圧計、ホールセンサー、光センサー |
オーディオ | Dolby Atmos、ステレオスピーカー、 |
パッケージ
パッケージは黒で高級感があります。Galaxy Foldの折り畳みに因んでいるのだと思いますが、文字のGalaxyのaの部分で折り畳まれそれから鏡文字になっています。
比較物がないので分からないと思いますが、箱のサイズはスマートフォンの物としてはかなり大きい物です。
箱を開けると更にその中にエンボス加工された黒い箱があります。
先程の写真でも少し見えていましたが更に箱の中に白い箱が入っています。こちらもエンボス加工でGalaxyのロゴが入っています。
パッケージがマトリョーシカじみていたのでなかなか本体に辿り着けませんでしたがGalaxy Foldがやっと見えました。
Galaxy Foldが載っていた蓋を外すとウェルカムメッセージが出てきます。
付属品はこんな感じで収まっています。
本体の保護フィルムには色々注意書きが書いて有ります。
付属品
付属品はかなり充実しています。
アラミドファイバーケース、Galaxy Buds(完全ワイヤレスイヤホン)、USBケーブル、SIMピン、データ移行用アダプター、説明書等となっています。
Galaxy Budsは単品でも販売している製品で最安値でも1万5千円程度するので付属品としては破格かと思います。
Galaxy Foldはほとんどケースがないのでアラミドファイバーケースが付いているのは有難いです。
ケースは嵌め込むのに加えて粘着シートでも接着する仕様になっています。
外見
Galaxy Foldを開いた状態ですとこんな感じです。
ディスプレイの縁の部分は折リ畳んだ時にディスプレイ同士が触れ合わない様にプラスチック?の部分が盛り上がった形状になっています。
また、メインディスプレイの側のインカメラの部分もフレームが保護する様になっています。
Galaxy Foldのヒンジのメインディスプレイ側はこんな形になっています。
サブディスプレイ側はアウトカメラとサブディスプレイが有ります。色合いは説明しづらいですが水色っぽい感じで光沢が強くギラギラと色々な色に光ります。
サブディスプレイは面積に対してあまり大きく有りません。
左側面にはSIMスロットがあります。
右側面には音量ボタン、電源ボタンとBixbyキーが統合されたサイドキー、指紋センサーが有ります。
上部側面に有るのはスピーカーとマイクです。
下部側面に有るのはスピーカーとマイク、USBポートです。
側面の仕上げは鏡面っぽい光沢仕上げですが若干ザラついてる感じです。完全な鏡面加工だと傷が入りやすいのでこの様にしているのでしょうか。
Galaxy Foldを折り畳んだ本で言うと背の部分にGalaxyのロゴが刻まれています。ちなみ日本版ですとGalaxyですが海外版ではSamsungのロゴが入っています。
比較
縦長なディスプレイを採用したXperia 5とサイズを比べるとこんな感じです。
縦の長さが大体同じ位で折り畳んだ時の横幅はXperia 5の方が大きくなっています。
ソフトウェア
ナビゲーションバーは他のGalaxyのカスタマイズ機能に加えてナビゲーションバー自体の表示位置も変更できる様になっています。
Galaxyキーボードですとメインディスプレイとサブディスプレイで入力方法が自動的に変わります。また、メインディスプレイ使用時ははキーボードが端によって打ちやすい様な工夫がされています。
メインディスプレイを閉じた時にサブディスプレイで引き続き使用するアプリを設定できます。
こんな感じで
指紋認証
技術的制約なのか、メインディスプレイに指紋認証を載せると折り畳み時に使えないからかは分かりませんがGalaxy Foldでは最近主流の画面内指紋認証ではなく、側面に指紋センサーが搭載されています。
指紋認証の精度自体はそこそこ良いかなと言う感じでたまに認証できない事も有りますが、認証の速度自体は速いです。
サイドキー
外見の部分で電源ボタンとBixbyキーが統合されサイドキーになった事は触れたと思いますが具体的にどのようになっているか紹介します。
サイドキーを1回短く押すと画面のon/offです。スクリーンショットは長押しではなくサイドキーと音量ボタンを短く押すと撮れます。
また、サイドキーと音量ボタンを押す際に長押しにすると電源メニューが表示され電源をoffにするなどが出来ます。
2回押し、長押しについては設定画面で画像の様にカスタマイズが可能になっています。
バッテリー
当然ながらメインディスプレイとサブディスプレイがあるのでどちらを多く使うかで電池持ちは変わって来ますが、メインディスプレイを殆ど使っていた場合は電池持ちがさほど良いという訳では有りません。
電池持ちが悪いというレベルではないのでまあ普通という感じでしょうか。
可搬性
Galaxy Foldの魅力は畳める事による可搬性の高さだと思います。
Galaxy Foldは厚みこそ畳んだ状態で通常のスマートフォンの2倍程度有りますが、縦横はそれほど大きくなく普通のスマートフォンと同じ感覚で持ち運び出来ます。
重さは276gとスマートフォンとして考えると重いですがタブレットとしてはそれなりに軽い方です。
タブレットですとやはりポケットには入れるのは難しくカバン等が必要になります。カバンに入れるとどうしても取り出すのに一手間かかるので結局使わない事も多く、その点Galaxy Foldはポケットに入れられるのでササッと出せて少しの間使いたい時なんかにも便利です。
折れ目
Galaxy Foldはディスプレイを折り畳んでいる関係上折れ目があります。
折れ目は気にならないかと言うと光源があると折れ目の部分で反射するのでそれなりに気になります。
白主体の画面では角度をつけない限り殆ど分からない程度です。黒主体の画面ではやはり折れ目の部分が白っぽく反射するので結構目立ちます。
見た目の部分は私個人としてはさほど気になりませんが、触っていて中央の折れ目の部分で段差があるのが地味にちょっと嫌です。
2画面スマホと比べて
Galaxy Foldは2画面、3画面の分割表示も可能ですが、2画面のスマートフォンと比べて1つのアプリを使う時の没入感が魅力だと思います。
また、フォルダブル(折り畳み)はAndroid OSがサポートしているので大多数のアプリでサブディスプレイとメインディスプレイの切り替えがシームレスに行えます。
メインディスプレイ
Galaxy Foldのメインディスプレイは7.3インチとタブレット端末並の大きさなので漫画などを読むのに良いです。
漫画などを読む時見開きで読むと横に回転させて読むことになるので、横に入る折れ目が若干気にならない事も無いですが、携帯性と引き換えなので仕方ないかなと思います。
サブディスプレイ
Galaxy Foldはその他のフォルダブルフォンと違い、山折ではなく、谷折りを選択しています。
要するにメインディスプレイは折り畳み時に山折のスマートフォンと違い使えません。
なのでサブのディスプレイがメインのディスプレイの裏側に着いています。
サブディスプレイは4.6インチと小さめな物が搭載されています。4.6インチと小さ目では有りますがベゼルが太く、折り畳み時なので厚みもあり画面の小ささから想像する程操作性は良くは有りません。
ホントにちょっとした操作で使うの有りですが腰を据えて使うには向いていません。音楽を聴く時だったり、通知を確認する時には便利かなと思います。
マルチアクティブウィンドウ
Galaxy Foldは通常の2分割に加えて更に3分割が出来ます。3分割するにはマルチウィンドウトレイからアプリを起動するか2分割してからポップアップ表示してから分割表示を選択すると切り替えが可能です。
ポップアップ表示と分割表示は赤丸で囲った部分で操作できます。
先程赤丸で囲った青いバーをドラッグすると分割したアプリを並び替え出来ます。
MultiStarをインストールして設定すると複数のアプリがアクティブに出来るのでより活用したい方はインストールすると良いでしょう。
メモリー、ストレージ
Galaxy FoldはmicroSDスロットは有りませんが512GBの大容量ストレージを搭載しているので普通に使っている分には容量が足りなくなるという事は殆どおきないでしょう。
メモリー容量も12GBと大きいのでアプリが勝手に終了する事も少ないです。
プリインストールアプリ
auのモデルなのでプリインストールされているアプリは多いです。
ベンチマーク
Antutu Benchmark
総合スコア | 446784 |
---|---|
CPUスコア | 133894 |
GPUスコア | 174334 |
UXスコア | 56803 |
MEMスコア | 81753 |
Geekbench
シングルコアスコア | 702 |
---|---|
マルチコアスコア | 2590 |
比較用Google Pixel 4(Qualcomm Snapdragon 855)
Antutu Benchmark
総合スコア | 410426 |
---|---|
CPUスコア | 130167 |
GPUスコア | 168104 |
UXスコア | 56298 |
MEMスコア | 55857 |
Geekbench
シングルコアスコア | 643 |
---|---|
マルチコアスコア | 2532 |
アクセサリー
ケース
Galaxy Foldの採用している谷折りタイプのディスプレイのメリットにケースが着けれる点が有ります。
正直ケースの種類は少なくMontblancのケースか、純正のレザーケース、Spigen シン・フィットぐらいしかないです。
そのうちMontblancのケースか、純正のレザーケースのどちらにするか考え中なので取りあえずは付属のケースを使っています。
付属のアラミドファイバーケースもこんな感じで悪くは有りませんが欠点が有ります。
厚みが薄くその上特にカメラ部分を盛り上げるなどの工夫をしていないのでカメラが出っ張りケースを着けていても接触します。
フィルム
メインディスプレイは注意書きにある様にフィルム貼り付け不可ですが、私としてはガラスでもなくモース硬度で2程度物だと安心して使えないのでPDA工房の全面を覆うTPU製のフィルムを購入しました。
フィルムは画面が広くPET製のフィルムと比べてTPU製で柔らかく貼りづらいです。
貼り終わった時点ですと気泡や水張りしたので水も残っています。
時間を置けばこの通り気泡や水は無くなります。
TPU製のフィルムなので指滑りはあまりよくなく、若干表面もボコボコします。
折りたたみへの追従性は問題なく浮いたりはしません。
不満点
- サブディスプレイをもっと大きくして欲しい
- サブディスプレイでもマルチウィンドウを有効にして欲しい
- もう少し価格を抑えて欲しい
ネットワーク
まあauのモデルなので対応している方がおかしい気もしますが対応バンドは貧弱です。
海外版とハード的には変わらないのそうなので試験を省く為にソフトウェアで対応バンドを減らしているのでしょう。
まとめ
高価なので誰にでもオススメと言う訳では有りませんが現時点でも完成度は高く実用的です。
現時点で日本向けに販売されているフォルダブルフォン※はGalaxy Foldしか無いので折りたたみが出来るスマートフォンが欲しい方には良いでしょう。
※1画面タイプのみ
フォルダブルフォンのメリットは持ち運び易さです。その点に魅力を感じない人は購入しても後悔すると思います。
購入リンク
海外版
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